ヘラ《磨き棒》のはなし

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ヘラはジュエリー制作の最後の工程で使う 光を入れる道具です。

金やプラチナなどよりも硬い 鋼や超硬合金と呼ばれる素材で

できています。

金属の表面は よく見るとまだ小さな凸凹や

工具でなどできた小さなキズがあり

また鋳物の場合 鋳肌(いはだ)と言う つやの無い

マットな表面になっています。

この表面をヘラでこすると 凸凹やキズが消え

金属の表面に光が生まれます。

ヘラの形は様々で 先端に向かって細く長く尖っているものや

楕円のもの 先端が曲がっているもの

薄く平たいものなどがあります。

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広い面には平らなヘラを使うことで 均一な鏡面ができ

形と形の狭い隙間などは ヘラ先の曲がっているものを

使って磨きます。

また ヘラを入れる(動かす)方向によって

光の見え方が変わり 作品の表情も変わり

やわらかく 軽く 強く…

力のかけ方でも 光の強弱が 

あたかも色の濃淡のように表現できます。

硬い素材でできているヘラ先にキズが着いていると

磨く金属をキズつけたり きれいな面が出せません。

そのため ヘラ先は常にキズの無いピカピカな状態にしておきます。

ヘラを使うときには 金属との滑りを良くするために

中性洗剤を薄めた液にヘラ先をつけながら磨くなど

使い方にも工夫をしています。

こうしてひとつひとつを 丁寧に手作業で磨いていくことで

繊細な表情をもった作品が生まれてくるのです。

 

2010.1.22


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